卒園式は、修了証書授与式典に出席する者としての、カッチリとしたブラックフォーマルのスーツに、
ホワイトやピンク、ベージュなどの、控えめな色味で、やわらかなシフォン素材に、ビーズやパールのあしらわれた、清楚なコサージュが好まれます。学び舎を巣立ち、新しい門出を迎える卒業式には、厳粛さの中に、少しの華やかさを、控えめな色味のコサージュでプラスすると相応しい装いとなります。近年、白い薔薇や、胡蝶蘭などの生花・造花のコサージュも人気があります。また、花に拘らず、パールのブローチなどをお召しになるのも良いでしょう。
バッグの色は、無地の黒、紺など。持ち物の増える入学式と違い、卒園式は荷物が多くはなく、小ぶりなものが好まれます。式典の雰囲気を壊さないフォーマルなものを選びましょう。
入学式は、新しい学び舎での期待に胸を膨らませるお子さんの、お祝いの場となるよう、卒園式と比較して、明るい色味が好まれます。コサージュも、お召しになるお洋服、パステルカラーのスーツなどに合わせ、明るい色味のものです。卒業式のコサージュより、やや大ぶりなものが良いでしょう。近年よく見かけるコサージュとして、ロングパールネックレスにクリップでとめるもの等、アクセサリーの要素が高くなっています。お母様が入学式でお使いになられた後、お子さんが発表会のヘアアクセサリーとしてお使いになれるような、子ども向けのドレスに合わせやすい女児に人気の色、淡いピンク、ブルー、ラベンダーも人気です。バッグは入学式同様、小ぶりなものが、集合写真撮影の際などに収まりが良いですが、持ち帰る荷物が増えるため、念のため、サブバッグを用意しておきましょう。
別れと出会いのシーズンである、春。幼稚園を修了するお子さんを持つご家庭では、初めての集大成である卒園式という別れと、小学校入学という門出を迎えることでしょう。
失礼に当たらない、きちんと常識を押さえておきたいその服装とは、どんなものでしょうか。
厳密に言えば、卒園式と入学式での服装は基本的に違います。
卒園式は、お世話になった先生方・お友達とのお別れの挨拶や、感謝の気持ちを伝え交換し合う式です。
よって、華やかな色味ではなく、グレーや紺・黒などの落ち着いたシック系のチョイスが一般的です。
黒や紺色の中に明るい色があると、とても目立ってしまいます。
卒園式ではデザインよりも色味を重視しておけば恥をかくことはありませんし、ワンピースでもパンツスーツでも、どちらでもマナー違反にはなりません。
入学式は、子供にとって初めての学校生活が始まるお祝いの式です。一つの小学校にさまざまな幼稚園などからみんなが集い、新しい友達や先生との出会い・新生活に期待で満ちあふれ、校庭では桜が咲き、さらにワクワク感満載です。
そんな学校生活の最初を祝う入学式には、卒園式とは違い、色味もデザインも華やかな服装がぴったりです。
卒園式で着たブラックフォーマルだと浮いてしまいますが、スカートはブラックでもジャケットやブラウスを明るい色にするなど工夫次第で入学式用にも使える場合があります。卒園式との違いを意識してコサージュなどでイメージをガラリと変えましょう。
華やかと言っても、一番大事なポイントは、主役である子供より目立たないようにすることです。
シックな着物で入学式に花を添えるというのも、一つの方法です。